コラム

注文住宅で叶える!収納アイデア満載の“暮らしやすい家”

家を建てるなら、デザインや間取りだけでなく「収納のしやすさ」も大切にしたい――。そう考える方が増えています。どんなにおしゃれな家でも、片づけに困れば日々の暮らしはストレスの連続に。だからこそ、注文住宅を建てるなら“収納”は設計段階からこだわるべきポイントです。

本記事では、収納設計の考え方から、アイデア、実例まで幅広くご紹介します。

注文住宅なら収納は“設計段階”が勝負

収納計画は、間取りと同じくらい暮らしやすさを左右する重要な要素です。とくに注文住宅では、建売住宅やマンションと異なり、自由に設計ができるため、暮らし方に合った収納スペースを最初からつくり込むことができます。

後から収納を増やそうとすると、家具でスペースを圧迫したり、生活動線が犠牲になったりと、理想の住まいが遠のいてしまいます。だからこそ、設計段階から「何をどこに収納するか」を徹底的に考えることが大切です。

収納設計でよくある“失敗例”

  • 玄関にコートやベビーカーを収納するスペースがない
  • キッチンのパントリーが狭く、買い置きできない
  • リビングに物が溢れ、常に片づかない
  • 寝室にクローゼットがなく、タンスを後から追加して狭くなった

これらの悩みは、すべて“間取りを考えるときに収納が後回しになった”ことが原因です。逆に言えば、最初から収納の位置と容量、使い勝手まで設計に落とし込むことで、こうした悩みは未然に防げます。

収納設計の3原則

  1. しまうモノと場所を一致させる:使う場所の近くに収納を配置
  2. 導線の妨げにならない:開閉や出し入れのしやすさも重要
  3. 将来の変化に対応できる:ライフステージに合わせた柔軟性も確保

収納は「隠すため」だけのものではありません。「暮らしを整えるための仕組み」として、建物そのものに組み込む発想が、注文住宅の本質的な魅力を引き出します。

設計事務所が提案する収納アイデア7選

注文住宅の魅力は、「自分たちの暮らしに合った収納」を設計段階から自由に組み込めること。特に設計事務所では、空間全体のバランスや動線、将来の変化まで見越した収納の工夫が随所に光ります。ここでは、建築のプロがよく提案する収納アイデアを7つご紹介します。

1. ファミリークローゼット

家族全員の衣類やカバンなどを一括して収納できる大型のクローゼット。洗濯・乾燥・収納をひと続きにすることで、家事効率が格段にアップします。

2. 玄関土間収納(シューズクローク)

靴だけでなく、アウトドア用品、ベビーカー、雨具なども収納できる玄関横の収納空間。扉付きにすれば見た目もスッキリ。

3. キッチン横のパントリー

食材のストックや調理器具を収納できる食品庫。冷蔵庫やゴミ箱も組み込めば、キッチン全体の美観が保てます。

4. 階段下のデッドスペース活用

階段下を収納スペースとして有効活用。掃除道具、書類、子どものおもちゃなど、使う頻度に応じた収納に最適。

5. 洗面脱衣室のリネン収納

タオルや下着、洗剤のストックをまとめて収納。湿気がこもらないよう通気にも配慮した設計がポイントです。

6. 造作の壁面収納・テレビボード

家具を置かず、壁面に収納棚やボードを組み込むことで、部屋の広さと統一感が生まれます。デザインとの一体化も可能。

7. 小屋裏・ロフト収納

普段使わない季節用品や書類などを収納するための“隠れ部屋”。固定階段を設ければ将来の書斎や趣味部屋にも応用できます。

これらのアイデアは、間取りやライフスタイルに応じてカスタマイズできるのが注文住宅の醍醐味。見た目と機能性を両立させた「片付けが自然に続く家」をつくるために、ぜひ参考にしてみてください。

狭小住宅こそ収納力が鍵!省スペース活用術

都心部では、限られた敷地に家を建てる「狭小住宅」が主流になりつつあります。延床面積が20〜30坪台というケースも珍しくない中で、収納スペースの確保は暮らしやすさに直結します。狭小住宅では、ただ“収納を増やす”のではなく、“スペースを無駄なく使い切る”工夫が求められます。

立体的に「しまう」ことで収納力アップ

床面積が限られているからこそ、天井高や床下などの上下空間を活用することが大切です。ロフトや小屋裏収納を設けたり、ベッド下や階段下に引き出し式の収納を設計するなど、「高さを使った収納」は狭小住宅において非常に有効です。

“見せる”収納と“隠す”収納の使い分け

空間にゆとりがないと、すべての収納を“隠す”のはかえって非効率。逆に、オープンシェルフや吊り収納など、“見せる”収納をインテリアの一部として取り入れることで、見た目の軽やかさと機能性を両立できます。

可動棚・引き戸で柔軟性のある収納空間を

限られたスペースの中で使い勝手を高めるには、可動棚や引き戸など、調整可能なパーツを取り入れるのが効果的。住み始めてからライフスタイルが変わっても対応しやすいのが特徴です。

廊下・階段・すき間も立派な収納空間

一般的には見過ごされがちな廊下や階段まわりも、実は収納の宝庫です。廊下に奥行きの浅い収納棚を設けたり、階段脇を壁面収納にすれば、生活導線を妨げることなく収納を確保できます。

このように、狭小住宅では「空間の使い方」にこそ価値があります。設計士と一緒に、自分たちの暮らしに合った“ちょうどよい収納”を見つけることで、広さ以上に快適な暮らしを実現できます。

まとめ:収納に悩まない暮らしを、家づくりで手に入れる

「収納が足りない」「片づかない」――多くの人が抱えるこの悩みも、注文住宅であれば設計段階からしっかりと対策することができます。ただ物をしまうだけでなく、動線や生活スタイルに沿った収納設計を取り入れることで、暮らしは格段に快適になります。

収納は、家の中に静かに存在する“縁の下の力持ち”。目立たないけれど、住み心地を大きく左右する存在です。設計士と一緒に収納の位置・サイズ・使い方まで丁寧に計画することで、散らからない家、家族みんなが使いやすい家が実現します。

また、狭小住宅など限られた条件の中でも、上下・奥行き・高さを活かすことで、充分な収納力を確保することは可能です。家の隅々に“使える空間”を見つけ、無理なく片づく家を目指しましょう。

これから注文住宅を建てる方は、ぜひ「収納を家の中心に据える」という視点でプランを考えてみてください。収納が暮らしを変える――その実感を、ぜひあなたの住まいで体験してください。

住まいづくりやその他建築計画のことについて夢やご希望、ご予算、悩まれていること等どんなことでも構いませんので先ずはお気軽にご相談ください。