設計事例

大泉学園の家 / House in Oizumigakuen

東京都練馬区に計画をした個人住宅。

施主からの要望は夫婦と愛犬が人目を気にすることなく、なるべくカーテンレスで快適に暮らすことが出来る住空間であること。また、非日常を感じる豊かな空間性を敷地のポテンシャルを最大限に生かして作ることであった。

敷地3方向が周辺建物に囲われた環境にあり、道路からの視線も切りたいという要望があったことから、設計では1階はご夫婦の寝室と水回り空間とし、建物の外周部も散歩からの帰宅動線を玄関とは別に準備し、余すことなく愛犬との暮らしや自然環境を楽しむことが出来るつくりとしている。また、LDKと水回りは2階に計画し、リビングを中心に2つの大きなテラスで囲われた空間配置とした。そのようにすることで2階には30帖以上の大きなLDKとそれにつながるテラスをSE工法という構造形式により実現している。2つのテラスを開け放し外気を入れながら愛犬も気持ちよくテラスへ出ることが出来る空間のイメージは、私自身が犬と暮らした幼少期や青年期の体験から着想を得たものである。

内装はホワイトを全体のテーマカラーとして、キッチンや家具に至る細部まで全体を統一している。それにより一日の太陽の移ろいによる光の陰影を感じることが出来る室内環境となり、夜は照明による明暗と陰影を楽しみながら、リラックスできる空間となる。

外観デザインはプライバシーに配慮した開口部の設計でファサード面には最小限の開口部とすることで、大きな外壁面を象徴的に魅せるデザインとした。外形は2階のLDKの両側のテラス部分とLDKの高い天井に呼応するように建物の中心が高く両側が少し低くなる山型のアイコニックなデザインとした。また屋上へ出るための塔屋は隠し、見る角度により立体感と奥行きが生まれるよう全体のボリュームの調整をしたこともポイントである。

新しい住まいは近隣の方からは「ホワイトハウス」と呼ばれ親しまれており、ご夫婦と愛犬が穏やかに暮らすことが出来る住まいとなっている。

所在地:東京都練馬区
用途:戸建住宅
クライアント:個人
竣工:2024年
工事種別:新築
構造:木造 地上2階
敷地面積:200.61㎡
建築面積:107.24㎡
延床面積:188.75㎡

設計・監理:小倉大助(小倉建築計画工房)
照明デザイン:横橋英司(シーン2)
構造設計:エヌ・シー・エヌ
施工:ジェネシス
写真撮影:加藤悠(ウェイ)

住まいづくりやその他建築計画のことについて夢やご希望、ご予算、悩まれていること等どんなことでも構いませんので先ずはお気軽にご相談ください。