設計事例

17mファサードの家 / House with a 17-Meter Façade

約150坪のゆとりある敷地に計画した平屋住宅です。敷地周辺には高い建物がなく、開放的な環境が広がる一方で、お施主様からは「広々としたLDKで庭を感じながら暮らしたい」「外からの視線を気にせず過ごせるプライバシー性の高い住まいにしたい」というご要望をいただきました。また、4台分の駐車スペースを確保することも計画条件の一つでした。

そこで本計画では、建物と駐車スペースを一体としてデザインすることから設計を始めました。2台分のビルトインガレージに加え、屋根のない2台分の駐車スペースまで建物の輪郭に取り込むことで、約17mに及ぶ水平ラインを強調したダイナミックなファサードを構成しています。平屋ならではの伸びやかなプロポーションを際立たせながら、街並みに印象的な存在感を与える外観としました。

内部は家族それぞれが心地よい距離感で暮らせるよう、親世帯の寝室と子ども室を離して配置し、その間に住まいの中心となるLDKを設けています。東西に長く計画したLDKは、南面いっぱいに大きな開口を設けることで、一日を通して豊かな自然光が差し込み、庭とのつながりを感じられる開放的な空間となっています。

また、敷地全体を見ると建物は大きなL字型の構成となっていますが、外構に将来一枚のコンクリート壁を設けることで庭をゆるやかに囲い込み、外部からの視線を遮りながらも空へと開かれた中庭のような居場所を実現することを意図しています。開口部を大きく設けながらもプライバシーを確保できるため、カーテンに頼り過ぎることなく、光や風、四季の移ろいを身近に感じながら暮らすことができます。

「17mファサードの家」は、約150坪という敷地のスケールを活かした伸びやかな水平デザインと、建築と外構を一体で計画することで実現した豊かな居住空間を兼ね備えた住まいです。外へ開放しながらも内側には穏やかな居場所をつくることで、家族がそれぞれの時間を心地よく過ごせる、新しい平屋のあり方を提案しています。

所在地:栃木県佐野市
用途:戸建住宅
クライアント:個人
竣工:2026年
工事種別:新築
構造:木造 地上1階
敷地面積:499.00㎡
建築面積:131.66㎡
延床面積:110.78㎡

基本設計:小倉大助(小倉建築計画工房)
施工:ネクサスビルド
写真撮影:加藤悠(ウェイ)

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